2010年3月12日金曜日

ICS修了者発表、留学生の飲み会

ICSの修了者が発表された。2008年入学の40人中34人が無事修了。修了者の皆さん、よかったですね。\(^◇^)/

本多ゼミは全員、無事修了。よかったよかった。

残念だったひとは、次にがんばってください。結果的には修論を製本して出せた人は大体OKだったようだ。でも、中には残念だった人もいると思う。

実は、修士論文発表会の内々の打診が3月2日にあったので、俺としては今日はあまり感慨がない。でも、それがなかったら今日の1時までドキドキだっただろうし、感慨もひとしおだったろうに。

夜は、証券時代に一緒に缶詰になって勉強し留学した仲間と日本橋で飲む。ICSに通っていた頃は参加できなかったので、久しぶりに懐かしい顔を見た。かれこれ20年の付き合いになる。留学生でも俺たちの代以外は飲み会などやっていないようで、貴重な友人だ。俺たちのときはアメリカ、イギリス、シンガポール、イタリア、ドイツ、そしてスペインに留学した。バブルでしたな。

今では、みんな会社は変わってしまったが、ときどきあって旧交をあたためる。

2010年3月10日水曜日

修士論文発表会、イールドブック



3月19日(金)に卒業生を代表して修士論文を発表することになった。オレで良いのか、という気もするが。18:30~19:30に竹橋の学術総合センター2階の中会議場で行われる。参加申込不要の公開行事なので、もしご興味があればお越しください。

前回のプレ発表会は散々な出来だったが、次はもうすこしうまくやりたい。人前で話すのは苦手なのだが。資料も手直ししないと。
9日、10日はシティグループ証券のイールドブックのセミナーで9時から5時まで缶詰で疲れた。写真は会場となった新丸ビルからの眺め。下に写っているのは東京駅だが工事中のようで姿が見えない。自動販売機のコーナーにツタヤのDVD自動レンタル機があって驚く。

イールドブックというのは債券の管理ツール。もともとはソロモン・ブラザーズがモーゲージ証券(MBS)の管理のために開発したもの。今日は債券ポートフォリオのパフォーマンス要因分解、ポートフォリオ最適化、トラッキング・エラー、VaR、モーゲージ証券分析についての講習が行われた。
債券のトータルリターンは金利要因(カーブ・リターン)と個別銘柄要因(スプレッド・アドバンテージ)に分解される。カーブによるリターンはMCP(マッチド・カーブ・ポートフォリオ)を用いて国債(またはスワップ)のイールドカーブを要因とする個別銘柄毎リターンで①ロールダウン、②パラレル・シフト(10年)、③形状変化の3つに分解。銘柄固有リターンは①超過スプレッドによるキャリー、②スプレッドの変化、③コンベクシティ・アドバンテージ、④形状変化アドバンテージに分解される。
おもしろいのは、要因分解のときは10年の変化幅で完全にパラレルでやるのに、トラッキングエラーの推定のときは主成分分析でやる(第1主成分なので完全なパラレルではない)。
スプレッドのロールダウンは特にスプレッドの期間構造モデルを使うわけではない。
イールドブックは非常に機能が豊富なので、使いこなせるようになるまでが大変そう。かなり細かい設定ができることが長所であり、逆にどう設定すればいいのか直感的には分かりにくくそこが短所。

来期は、債券およびクレジット分析をメイン・テーマと考えているので、4月までにシュリーヴ2の全体に目を通しておきたい。分からないところは思い切って飛ばしつつ、なんとか第5章のリスク中立価格評価法までたどり着く。しかし、『伊藤の公式』をいちいち『伊藤-デブリンの公式』というのは鬱陶しい。 『伊藤の公式』でいいんじゃないの。ギルサノフの定理に丸山は付けないくせに。

2010年3月7日日曜日

信用リスク評価の数理モデル

信用リスク関連の洋書を借りてきてパラパラと目を通す。1冊がそれぞれ高いのでどれを買うか迷っているが、既に持っている木島、小守林の『信用リスク評価の数理モデル』で主なモデルはカバーされているようだ。

「金融自由化の進展に伴い、従来のようにデフォルトするかしないかを判定するのではなく、デフォルト確率を正確に予測し、信用リスクに見合うリターンを確保するという考え方が重要になって来ている。また、デフォルトの可能性のある債券の評価やクレジット・デリバティブの価格付けでは、デフォルト確率をいかに予測し、それをどのようにモデルの中に反映させていくかが重要なテーマである。

 欧米ではこのような信用リスクに関する研究が1980年代後半から盛んになり、現在でも日々新たな研究成果が生まれている。わが国でも、バブル崩壊による信用リスク顕在化という厳しい現実の下、欧米に遅れること10年を経てようやく多くの金融機関が信用リスク評価と管理のための技術獲得に取り掛かったところである。

 将来のデフォルト時点を現時点で完全に予測できることはできないので、この不確実性を表現する道具として確率統計および確率過程のフレームワークを利用する。このため、デフォルト時点の確率分布の考え方を最初に整理しておいたほうがよい。

 経済学と数理工学との学際領域である金融工学という分野で、わが国が欧米のはるか後塵を拝しているということは疑いのない事実であり、これはひとえに金融工学の理論を理解し、それを新商品開発やリスク管理に結び付けることのできる人材の絶対的不足に原因がある。」

7章が市場性資産の信用リスク評価について書かれている。

「市場性資産の信用リスクを国債とのスプレッドでとらえる場合には、他の金融資産管理との整合性をとるために、デフォルト時点と回収率を組み込んだ社債の価格付けモデルが必要となる。この章では、デフォルトのある割引債(割引社債)の評価モデルをリスク中立化法のフレームワークで説明する。利付き社債は割引社債のポートフォリオとして価格付けされる」

7章の主な参考文献をDLしておく。多くの論文をDefaultRisk.comでDLすることができて、ありがたい。

Black and Cox (1976) "Valuing corporate securities: Some effects on bond indenture provisions"
Black and Scholes (1973) "The pricing of options and corporate liabilities"
Duffie and Singleton (1997) "An econometric model of the term structure of interest rate swap yields"
Duffie and Singleton (1998) "Simulating correlated defaults"
Duffie and Singleton (1999) "Modeling term structures of defaultable bonds"
Hull and White (1990) "Pricing interest-rate-derivative securities"
Jarrow, Land and Turnbull (1997) "A Markov model for the term structure of credit risk spread"
Jarrow and Turnbull (1995) "Pricing derivatives on financial securities subject to credit risk"
Longstaff and Schwartz (1995) "A simple approach to valuing risky fixed and floating rate debt"
Merton (1974) "On the pricing of corporate debt: The risk structure of interest rates"

膨らむ投信保有コスト、 BRICs投信に2兆円

2010年3月7日(日)の日経の記事で「信託報酬が6年連続上昇」とあった。2009年末で1.35% (°∇°;)。憂うべきことである。信託報酬というのは投資信託の運用資産から自動的に徴収されるコスト。今の金利水準から考えても1.35%はいくらなんでも高すぎる。詐欺に近い。なんで暴動がおきないのか。日本の受益者はバカにされているのである。

21世紀アセットの「グレートチャイナCBファンド」の2.97%にいたっては詐欺である。CBだったら大したパフォーマンスは期待できないだろうにそこから2.97%も引くとは言語道断だろう。こんな投資信託は買ってはいけない。

「BRICsや新興国の株や債券は直接売買することが難しいため、海外の運用会社に運用を委託したり銘柄選定の助言を受けたりする。こうしたコストが上乗せされるため、信託報酬が高く設定されるケースが多い」と書いてある。冗談ではない。オレなんか10年前から新興国の株を自分で運用していたぞ。

日本の運用会社だって十分運用できるのだ。結局、客に投信を売るときに外国物は外資系の名前の方が売りやすいからだろう。販売会社のレベルが低いのが問題だ。ついでに言うと顧客のレベルも低いのが問題だ。日本全体の金融リテラシーの低さの問題だ。そのコストが結局受益者に全部押し付けられている。

日本において運用会社が銀行・証券の子会社の立場から独立できていないことが最大の問題だ。投信の流通チャンネルが古い銀行・証券に押さえられていることが問題だ。

日本の銀行、証券、投信会社がこんな受益者をバカにしくさったビジネスを続けていると遅かれ早かれ強烈なしっぺ返しをくらうのは間違いない。今の金融知識はゼロに近い高齢者からネットを使いこなせる受益者への世代交代が近いうちに起きる。そのときに、今の銀行・証券のビジネスモデルは完全に崩壊するよ。

ついでに言うと、投信会社の社長、会長、役員を銀行・証券の天下り先に使うのは止めてくれ。役人の天下りは批判するくせに、日本の企業は役人の行動はトレースするんだからな。まったく、勘弁してくれ。

BRICs投信に2兆円というのも、キ〇〇〇沙汰だな。ブラジルなんてこれまで何度も通貨のデバリューを繰り返してきているだろう。そんなところに日本の金がドッと流れ込んでバブっているのになんでそんな国の株、債券、通貨の投信を買うのかね。資金が逃げ出したら一気に基準価額が暴落するけど。大損しなければいいけどな。

ガラス工芸展、ラゾーナ川崎、石焼きハンバーグ

 
大学時代の友人がガラス工芸の展覧会をやるので行ってきた。場所はJR川崎駅西口のラゾーナ川崎。ラゾーナ川崎は駅とつながっていて雨に濡れないで行ける。3月7日(日)までやっているのでお近くの方はいってみてください。『十年十色展』という無料のこじんまりした展覧会です。ガラス絵の体験と持ち帰りもできます。

ラゾーナ川崎は巨大なショッピングモールだった。駅前にこんな巨大なモールがあるとはビックリ。展覧会で旧友たちと再会後は石焼きハンバーグの『STONE BURG』で石焼きハンバーグを食べる。とってもおいしかったです。おすすめ。

 
『東京ガラス工芸研究所』第18期の卒業生の作品が展示してあります。卒業後は自分の家で自作の電気炉で作っているらしい。

2010年3月6日土曜日

クレジット・リスク関連の本の備忘録

図書館の本
①Credit : the complete guide to pricing, hedging and risk management / Angelo Arvanitis and Jon Gregory
②Credit risk modelling : the cutting-edge collection : technical papers published in risk 1999-2003 / edited by Michael B. Gordy
③Managing credit risk in corporate bond portfolios : a practitioner's guide / Srichander Ramaswamy
④Credit risk : modeling, valuation and hedging / Tomasz R. Bielecki, Marek Rutkowski
⑤クレジット・リスク・モデル : 評価モデルの実用化とクレジット・デリバティブへの応用 / 楠岡成雄, 青沼君明, 中川秀敏共著
⑥クレジット・リスク: 金融リスクの計量化(下) 木島、青沼、乾、近江、長山、林、室町
⑦Credit risk modeling : theory and applications / David Lando ; : cl
⑧CreditRisk[+] in the banking industry / Matthias Gundlach, Frank Lehrbass (eds.)
⑨Credit risk valuation : methods, models, and applications / Manuel Ammann

自分の本
⑩クレジットリスク / Duffie, Singleton
⑪Credit Risk Modeling / Bielecki, Jeanblanc, Rutkowski
⑫定量的リスク管理 / McNeil, Frey Embrechts
⑬信用リスク評価の数理モデル / 木島、小守林
⑭信用リスク計測とCDOの価格付け / 室町
⑮資産の価格付けと測度変換 / 木島、田中
⑯金融デリバティブズ / 小田

2010年3月2日火曜日

統計科学の数理 答案返却

統計科学の数理の試験の答案が返却されたので、久しぶりにICSに行く。写真は三浦先生が絶対潰すなと言い残していった8階のオープンスペース。入学前の面接試験のときも、修論の口述試験のときもここで待たされたので、印象深い。8階には教授陣の部屋があるのだが、大師匠の部屋を除いて全て電気が消えていた。
統計科学の数理は「落としようがない」と言いながら、結構間違えていて恥ずかしい。あんまり偉そうなことを言うべきではないな。
会社は3月ということで来期の施策の打ち合わせが多いのだが、来期は『クレジット・リスク』のモデルをやりたいと言っていたところ、紆余曲折を経て『クレジット・リスク・モデル』をやることになった。ということで、ICSの図書館に寄ってクレジット・リスク関連の本を持てるだけ借りて帰った。
俺のイメージでは、クレジット・リスクのモデルは無裁定の概念を利用した期間構造モデルをスプレッドの期間構造に拡張するというものだけれど、それでいいのか? クレジットは今までノータッチだったので、一から勉強することになるなあ。とりあえずダフィー&シングルトンの『クレジット・リスク』の全体に目を通そう。マートンのモデルが構造型と呼ばれるのに対してダフィーらのモデルは誘導型と呼ばれるらしい。あるいは強度(intensity)モデルとも。中村先生や中川先生の授業で聞いたような。クラスノートを読み返してみよう。
修了者の発表は来週あたりなのかな?