2011年8月28日日曜日

「日本電産 永守イズムの挑戦」読了

この本はおもしろかったです。お薦めします。文庫化にあたり、永守社長のインタビューなどが加えてあるので、文庫版を買ったほうがいいです。

「海外企業の場合は、業績の悪い会社を買ってはいけません。海外企業の場合には、高い高級品を買ったほうが、たとえ買収価格が高くても、悪い会社を買ってとんでもない化け物をつかむよりも、リスクが少ない。安物にだまされるよりいいということです。
(資本参加する企業のサイズが大きくなると買収リスクが高まるのでは?との質問に) いえいえ、必ずしも規模の大きいほうがリスクが大きいということはないのです。人材がいますから、リスクはむしろ小さい。むしろ中途半端な規模の会社のほうがリスクは高いと思います。
人材がいれば、こちらが指導してあげれば、それでやってくれます。規模の小さい会社の再建も大きい会社の再建も、同じだけ時間はかかるし、私の労力はほとんど変わらないのです。それなら、大きい会社を買収したほうがいい。」

巻末の「永守重信語録」からいくつか抜粋

「雇用創出こそ企業の最大の社会貢献である。
仕事が達成できない理由に”人が足りない”からというのが口癖になっている幹部がいる。そういう部門をよく観察すると一番教育ができていないし、工夫も不足している。
チャレンジのないところから決して成功は生まれない。何もしない者より、何かをしようとした者を応援する。そんな社員に拍手を送る会社であり、経営者でありたい。
『ノー』の連発からは何も生まれない。『すぐやる』『必ずやる』『出来るまでやる』という、常に前向きな姿勢をもってこそ、すばらしい成果が待っている。」

ジャクソン・ホールでのバーナンキ議長のスピーチ

2011年8月26日にバーナンキ議長がジャクソン・ホールでスピーチを行った。


日曜日の日経にその関連記事がいくつか出ている。

バーナンキ議長「長期の経済成長をもたらす政策の大半は、中央銀行の外側にある」
明確な成果がでなかったQE2。「住宅の非常に深い低迷と歴史的な金融危機」が景気回復を予想外に遅らせる。

カーネギーメロン大学のメルツァー教授「もはや流動性の問題ではない」
米国銀行はすでにFRBに約1.5兆ドルの超過準備預金を保有。リスクを取らない資金が滞留する。むしろゼロ金利の定着による弊害が浮かぶ。

プリンシパリス・アセットのP.マルムグレン社長 「9月のFOMCでQE3の決定はないだろう。(ジャクソン・ホールでも)QE3に対する支持は全くといっていいほどない。『オペレーション・ツイスト』に踏み切る可能性はある。長期金利の引き下げが狙い。FRBのバランスシートを膨らませることにはならない。この手法も全会一致の余地は小さいが、QE3よりは実施しやすい。市場関係者の期待を満足させず、マーケットはしばらく荒い値動きが続くのではないか。ただQE3をやれば人為的に長期金利を押し下げ、インフレ率を高めるなど問題が大きい。政府の財政政策が麻痺しているからといって、FRBがその代替手段にはなれない。2012年秋の大統領選が終わるまでは財政運営が正常化するのは難しいとみている。ユーロ圏の不安定性が最大限の危機。米経済よりも欧州の方が根が深い。」

池尾和人教授 「QE2は長期国債を減らして短期国債を増発するという発行済み国債の満期構成を変更する行為にすぎず、定量的な効果は大きくなかった。」


2011年8月27日土曜日

A Pseudorandom Walk


ツイッターでこの絵が紹介されていて笑った。


この絵をリツイートした人のコメントが " this is painfully accurate " となっていて、余計に笑えた。絵のファイル名がmr_market_is_a_drunken_dirty_old_man.png。
日本もアメリカも似たようなもんですね...


2011年8月26日金曜日

久しぶりの豪雨


今日は、午前中に庭の芝刈りをして、午後はのんびりヨガをやりながら、昨日の疲れを取っていると、突然の豪雨となった。家の前の道が冠水して川のようになっている。隣の家の車用段差プレートが流されていたので、取ってきて流されない場所に置いておいた。電車も何本か止まっているようだ。

久しぶりのゴルフ@佐野ゴルフクラブと佐野プレミアム・アウトレット

駒コース OUT73、IN 60で133。ときどき雨。さすがに久しぶりで前半が悪い。ドライバーが悪い。
帰りのついでに佐野プレミアム・アウトレットに寄る。いろいろなブランドの店がたくさん並んでいる。COACHは全部50%OFFだった。古い財布がぼろぼろになってきていたので、財布を買う。
9/27 IN 65、OUT53で118。

2011年8月20日土曜日

流れ星を「見下ろす」写真

「ペルセウス座流星群をNASAの宇宙飛行士が宇宙ステーションから見下ろして写真に撮り、その画像をTwitterに投稿したということで話題になっている」というニュースをGigazineで見た。
大気圏突入といえば、ガンダムの名シーンだよね。
「大気圏突入に成功するガンダムと失敗するザクの高感度カメラ映像」(嘘ですよ...)
この写真は「はやぶさカプセル大気再突入の地上観測―光学軌道決定と流星研究(藤田和央、はやぶさ地上観測チーム)」の”高感度CCDによるハヤブサ本体とSRCの高感度カメラ映像"です。
ハヤブサにもカルマンフィルタが使われている。
ガンダムの大気圏突入シーンでのシャアのセリフが好きです。
「ク、クラウン。ザクには大気圏を突破する性能はない、気の毒だが。しかしクラウン、無駄死にではないぞ。お前が連邦軍のモビルスーツを引き付けてくれたおかげで撃破することができるのだ。」

池井戸潤 ”下町ロケット”

池井戸潤「下町ロケット」読了。おもしろかった。第145回直木賞受賞作。池井戸の作品は、ハズレがなく、安定しておもしろい。
池井戸は元三菱銀行マン。彼の小説のプロットには銀行と中小企業の対立や中小企業の資金繰りがよく使われる。銀行マンの経験が彼の小説のリアリティを高めている。
そして彼の小説には読んだ後でサラリーマンに希望を感じさせてくれる性質がある。

2011年8月18日木曜日

林 貴志の「ミクロ経済学」

林文夫の"Econometrics"と林貴志の"ミクロ経済学"を同時に読み始めるなど。
林貴志の"ミクロ経済学"の"はじめに"より。
「例えば『市場が完全競争的ならば、そこでの資源配分は効率的である』という命題は厚生経済学の第1基本定理として、ミクロ経済学の主要な『お題目』の一つとされている。もし、これを『市場経済は良い配分をもたらす』と解釈したならば、大間違いである。肯定的に取ろうが、否定的に取ろうが、である。ミクロ経済学は社会に関わる学問であるから、当然そこで用いられる術語には、(中途半端に)日常用語と重なりあうことが多い。これが危険である。『市場経済は良い配分をもたらす』として上の命題を振り回すのも、あるいは逆に『市場経済が良い配分をもたらすというのは嘘だ』として攻撃するのも、両方ともに間違いである。

初級書で留保条件をあえて述べずに結論のみを与えるのは、議論の背後にある前提条件および論証プロセスを読者が顧慮しなくなってしまう危険性をはらんでいる。結果、前提条件を無視して結論を振り回したり、あるいは本来その議論が述べていないことにまで結論を拡張してそれを批判の的にする、というようなことが少なからず行われる。残念ながら、経済論壇では日常茶飯事のことといってよい。野心的な議論は大歓迎であるが、それは同時に、前提抜き・論証抜きの結論を排した『禁欲的』なものでなければならぬ。」

2011年8月14日日曜日

バットモービルが欲しい

これが「バットマン ビギンズ」のバットモービルだ!

このバットモービルを見たいがために、普段映画館に行かない俺が​わざわざ映画館まで行って1人でみたんだよなあ。これが出ている​という理由だけでもバットマン・シリーズのなかで「バットマン ​ビギンズ」が俺の中では最高。映画も良くできているよ。

俺も早くブルース・ウェイン並みの大金持ちになって、趣味で悪い​やつを退治する生活に入りたいよ...

WAVEがHMVへ


近くのモールでCDショップのWAVEが撤退した後に、HMVができていた。がんばって欲しい...
上の左の写真はコレクターズ・エディション~「ジョニ・ミッチェルの肖像」+「ウーマン・オブ・ア・ハート・アンド・マインド」/ジョニ・ミッチェル [DVD]。HMVでこれを売っていたんだよなあ。バラ売りしていたDVD2枚を1セットに。「ウーマン・オブ・ア・ハート・アンド・マインド」はDVDで既に持っているんだよなあ。「ジョニ・ミッチェルの肖像」はビデオでしか持ってなくて前からDVDが欲しかった。まあ、このセットではなく単品で買えばいいか...
上の右はシャドウズ・アンド・ライト[完全版] [DVD] ~ ジョニ・ミッチェル。ジョニ・ミッチェルの最高傑作はこれ。もう、凄いの一言。特にジャコ・パストリアスのベースは凄い!

本屋で「ポスト・マネタリズムの金融政策」(翁邦雄)、「日本文学史早わかり」(丸谷才一)を買って帰る。そういえば「億を稼ぐトレーダーたち」も売っていた。村上春樹訳のチャンドラー「ロング・グッドバイ」って文庫になっているのね。清水俊二訳の「長いお別れ」も好きなので、村上訳を買うかどうか躊躇するな...

2011年8月13日土曜日

久しぶりにのんびりできる休日


Amazonから注文したものが届いていた。山下達郎「Ray of Hope」、服部哲弥「Amazon ランキングの謎を解く」、サム・ウェラー「ブラッドベリ年代記」。久しぶりにのんびりできる土日でまったりと読む。
「Ray of Hope」という達郎のアルバム名には、”震災後の日本に希望を”という意味とラスカルズの名曲"A Ray of Hope"にちなんでいると思う。初回限定版には1985年~1994年までの秘蔵ライブテイク7曲を収めた「Joy1.5」が付いている。
山下達郎はサラリーマンにとっての「希望という名の光」!
「ブラッドベリ年代記」のタイトルは、名作「火星年代記」のもじりだよね。
話は変わるけど、「今回の株の下げを予想して、株式組入比率を80%程度まで下げていました」といういくつかの独立系ファンドのコメントに対して「いいね!」という反応があるのも理解できるけど、「だったら日経平均先物を売ったり、プットを買って100%ヘッジするなり、200%売って積極的に儲けにいこうよ」と思う。

2011年8月3日水曜日

Fabio Canovaのウェブサイト


Fabio Canovaのウェブサイトを見つけたのでメモ。
Fabio Canovaは時系列モデルなどを使ってマクロ経済の計量分析を行っている。ウェブサイトで自分の論文を公開していてて、ありがたい。おもしろそうなのをダウンロードしておいた。

Journal of the Japanese and International Economies, 24 (2), 2010, 178-195

Journal of the European Economic Association, 7 (4), 2009, 697-721

Fabio Canova ICREA-UPF, CREMed, CREI ...