2015年3月25日水曜日

ヘッジファンドのパフォーマンス分析

ミューチュアル・ファンド(投資信託)や年金のパフォーマンス分析については古くから研究されており、ヘッジファンドのパフォーマンス分析もその文脈を踏まえたものになっている。ただし、ヘッジファンドの場合、市場の局面でも空売りによって積極的にリターンを獲得しようとするものが多いので、分析するファクターにルックバック・オプションのストラドルを加えるなどの工夫が行われている。
通常のファンドのパフォーマンス分析については四方健彦氏の「アクティブ運用のパフォーマンス評価とマネジャースキルに関する研究:サーベイ」(2010)が詳しくて参考になる。

初期の研究としては
"Mutual Fund Performance" Sharpe(1966)
"Can Mutual Funds Outguess the Market?" Treynor and Mazuy(1966)
"The Performance of Mutual Funds in the Period 1945-1964" Jensen(1967)
などが有名。

資産クラスをファクターとして使うアイディアとしてSharpe(1992)やFama and French(1993)など。
"Asset Allocation: Management Style and Performance Measurement" Sharpe(1992)
"Common risk factors in the returns on stocks and bonds" Fama and French(1993)

ヘッジファンドのパフォーマンス分析ではFung and Hsiehの一連の研究が有名。
"Empirical Characteristics of Dynamic Trading Strategies:The Case of Hedge Funds" Fung and Hsieh(1997)
"The Risk in Hedge Fund Strategies: Theory and Evidence from Trend Followers" Fung and Hsieh(2001)
"The Risk in Fixed-Income Hedge Fund Styles" Fung and Hsieh(2002)
"Hedge Fund Benchmarks: A Risk Based Approach" Fung and Hsieh(2004)
"Extracting Portable Alphas From Equity Long-Short Hedge Funds" Fung and Hsieh(2004)

他にも
"Risks and Portfolio Decisions Involving Hedge Funds"Agarwal and Naik(2004)
"アジア太平洋地域のヘッジファンドの選択とパフォーマンス分析"高橋、袴田、山本(2006)
"ヘッジファンド運用戦略の事後評価とリスク計測モデルの検討"加藤宏典(2011)
など。

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