2011年10月15日土曜日

関数解析:位相に関係する言葉

位相に関係する言葉の定義をノルム空間に則した形で復習。

閉集合 Xの部分集合Aが閉集合であるとは、Aの集積点がすべて、Aに属することである。
開集合 Aが開集合であるとは、Aの補集合A^c=X\Aが閉集合であることである。これは次のことと同値である:任意のa∈Aに対して、δ>0を十分小さくとればB(a, δ)⊂Aが成り立つ。
閉包 Aを含む最小の閉集合をAの閉包という。記号ではA ̄またはA^aで表す。Aの閉包はAにAの集積点を全部付け加えたものである。
緻密 A ̄=Xであるとき、AはXで緻密であるという。AがXで緻密であるための必要十分条件は、任意のu∈XがAに属する点列で近似されること、すなわち、uに対して、u_n∈A, u_n→uであるような列{u_n}が存在することである。また、Aの部分集合A_0がAで緻密であるとは、任意のu∈Aに対して、u_n∈A_0, u_n→uであるような列{u_n}が存在することをいう。
コンパクト集合 ノルム空間Xの部分集合Aがコンパクトであるとは、Aに属する任意の点列は、Aの中に極限をもつような部分点列を含むことである。Aの閉包がコンパクトであるとき、Aは相対コンパクトであるという。
有界集合 Xの部分集合Aが有界集合であるとは、Aの上でノルムが有界なこと、すなわちM≧0を適当にとって、任意のu∈Aに対して||u||≦Mが成り立つようにできることである。
可分 Xの部分集合Aが可分(separable)であるとは、Aの部分集合A_0で、たかだか可算個の点からなり、かつAで緻密なものが存在することをいう。
集積点 一つの集合Xに関してある点Aが集積点であるとは、点Aにどれほど近いところにもXに属する点が無数にあることをさしていう。ただしAが集合Xに属するというのではない。

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