パウル・クレー『落ちる鳥』
パウル・クレー『Birds Swooping Down and Arrows』
見ようによっては、飛行機が爆弾を落としているように見えなくもない。
この頃、クレーの作風は具象から抽象の方向へと進んでいた。「戦争という恐ろしい現実の中で過ごす人々にとって、何を描いているかが分かりにくい抽象絵画はむしろ受け入れやすかったのではないか」と呉氏。
大戦勃発以降、クレーの作品に多く登場するようになる矢印は様々な意味を持ち、「飛ぶ」ことを象徴している。飛行学校にいたクレーは、戦争をまったく絵の題材にしなかったのではなく、「飛ぶことを作品の主題にした」とデュヒティング氏は指摘。
あの矢印ってそうだったのか!
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