2011年9月25日日曜日

「最初の刑事」 ケイト・サマースケイル

非常におもしろかったです。お薦め。後半がどんどんおもしろくなるのだが、ネタばれになるのでもちろん言わない...
「『探偵小説とは、ハッピーエンドになる悲劇なのだ』とレイモンド・チャンドラーは1949年に書いている。物語の中の探偵は、私達を殺人に直面させることでスタートし、私達を赦免することで物語を終わらせる。探偵は、私達の嫌疑を晴らしてくれる。不明確な状態から私達を解放してくれる。私達を、死に臨む状況から救ってくれるのである。」
ちなみに10月1日のNHK BSプレミアム「週間ブックレビュー」で黒鉄ヒロシさんがこの本を取り上げるようです。この日の特集は池上彰さんの「世界を変えた10冊の本」。

ガメラの着陸シーンは超カッコいい

「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」のなかでガメラが回りながら降りてきて、着地寸前に手足から出ている噴射が水平から垂直に方向が変わって、一瞬空中でゆらゆらと静止するときの間が好きです。
このYouTubeの4:48からがそのシーンです。

高速で回転しながら降りてくるガメラ
手足の穴からの噴射の角度が徐々に変わる
噴射が垂直方向になり、ホバリング
背中から姿勢制御のための補助噴射っぽいものが出る。芸が細かい。
顔出し
燃えるハチ公

2011年9月23日金曜日

"There's no place like America Today" by Curtis Mayfield


ミュージックマガジンが山下達郎の特集をしていました。そのインタビューでカーティス・メイフィールドについて語っています。
「カーティス・メイフィールドの『ゼアズ・ノー・プレイス・ライク・アメリカ・トゥデイ』。これ一枚。本当に煮詰まったらいつもこれを聴く。このアルバムのみが僕を救ってくれる。」
カーティス・メイフィールドは「People Get Ready」のヒット曲で有名なImpressionsでも活動していました。その後、ソロになって多くのアルバムを発表しています。私はこれまで「MOVE ON UP」というベスト版しか持っていなかったのでが、さきほどアマゾンから『ゼアズ・ノー・プレイス・ライク・アメリカ・トゥデイ』が届いたのでさっそく聴いてみます。

2011年9月18日日曜日

高速道路 なぜ料金を払うのか(宮川公男)



今日の【日経読書】に「高速道路 なぜ料金を払うのか」(宮川公男)。宮川公男って、聞いたことがあるなと思ったら、「基本統計学」を書かれた宮川さんか。一橋大学商学部長などを経て統計研究会会長。
「基礎統計学」は一橋ICS用に最初に買った参考書で感慨深い。
菅前政権がはじめた東北地方の高速道の料金ゼロ政策。遠回りして料金逃れをするトラックなどが続出した。その大半は被災地支援と関係がない。
趣旨は悪くない。問題はしくみだ。運送会社を非難するメディアも多かったが、「責められるべきは、お粗末なやり方で被災者を支えられると考えた民主党政権のほうだ。」
「高速無料化は政治家にとって手っ取り早い人気取り策だ。一般道より早く着く恩恵の対価として利用者が払うべき負担を、ほかの納税者につけ回す無料化を、本書は徹底して批判する。貫かれているのは『ただのランチはない』という経済の原則だ。」
「高速道を社会的資産と位置づける著者の考え方への論争の深まりを期待したい。
小泉政権が推し進めた道路公団民営化の迷走もあらためて総括した。高速道路政策を歪めてきた張本人が透けてみえてくる。」
ということで、この本はぜひ読みたい。

2011年9月17日土曜日

上原ひろみをYouTubeで聴く



「上原ひろみ サマーレインの彼方」は上原ひろみを扱ったノンフィクションです。私は単行本を持っているのですが、いまは幻冬社から文庫で出ているようです。
最近はYouTubeにも上原ひろみの曲がアップされています。そのなかからお薦めの2曲を紹介します。

ネット4社共同プログラム 資産倍増プロジェクト専用ファンド


以前から注目していた、「ネット4社共同プログラム 資産倍増プロジェクト専用ファンド」のパフォーマンスをグラフ化してみました。基準価額は三菱UFJの「日本応援株ファンド(日本株) スマイル・ジャパン」が8,364円、DIAMの「新興国中小型株ファンド」が8,423円、「新興市場日本株レアル型」が8,326円です。設定からまだ1、2ヶ月しか経っていないのに既に15%前後、基準価額が下落しており、残念な結果となっています。なぜ、この3ファンドが選ばれたのか首を傾げたくなります。

現在の純資産はそれぞれ5.4億円、8.2億円、5.4億円です。この程度だと、運用会社側としても利益の出ていない水準と思われます。
ネット証券は投信販売において大きなポテンシャルを持っていると思いますが、ネット証券の人たちはまだその自覚がないようです。

2011年9月16日金曜日

1961年からの米国の日次のイールドカーブのデータ

これはありがたい。米国の1961年からの日次のイールドカーブのデータ。89MB注意。下のFRBのウェブサイトからダウンロードできます。

米国イールドカーブのデータ系列の作成法等の解説はこちら(PDF注意)

しかし、89MBのExcelファイルだなんて。圧縮すれば3MBなのに...
日銀も、日本のイールドカーブのデータを整備して提供してくれないかな...
今月は金利モデルとクレジット・スプレッド・モデルの開発に集中

2011年9月14日水曜日

ブルース・コブナーが退職するそうです

ブルームバーグによるとキャクストンのブルース・コブナーが退職するとのことです。

以下、少し引用。
「コブナー氏は13日、運用資産100億ドル(約7700億円)のキャクストン・アソシエーツ(ニューヨーク)の運営をアンドルー・ロー最高投資責任者(CIO、45)に引き継ぐと発表した。同社を1983年に創業したコブナー氏(66)は顧客宛ての書簡で、個人的な理由で年末までに退職する意向を示した。社長で共同創業者のピーター・ディアンジェロ氏(64)も退職する予定だ。」
「キャクストンのロー氏は、ゴールドマン・サックスでロンドンの自己勘定取引事業の元責任者だった経歴を持つ。来年、キャクストンの会長兼CEOに就任予定だ。世界で社員220人を擁する同社の日々の業務運営のため経営委員会を設置する計画だ。ロー氏は、トレーディングのスタイルは常にコブナー氏と似ていて市場を理解し、理にかなわないと思われる場合にはリスクを軽減するなど貴重な教訓を学んできたと語る。ロー氏はインタビューで「大半の業務移行は収益性の不足とパーソナリティーの問題で失敗している。市場の動向を正しく捉えることができなければ、うまくいかなくなる」との見方を示した。」
ローといってもMITのAndrew Loではなくて、Andrew Lawです。

2011年9月10日土曜日

コモディティーズ・セミナー

某証券のコモディティーズ・セミナーに行ってきた。詳細は某証券に悪いので書かないが、いくつかポイントをまとめておく。

米国、ユーロ圏の成長見通しは引き下げるが、中国は据え置く。コモディティの需要においてエマージング市場の比率が高まっており、需要は引き続き強い。一方、供給は生産能力増強投資の抑制から頭打ち。コモディティの需給は引き続きタイトなので、価格は下支えされる。
原油開発の損益分岐点が80ドルまで上昇している。社会不安への対応からサウジアラビアの分岐点はさらに上昇している。
コモディティ・アルファの源泉は(1)先物カーブのスプレッドからのアルファ、(2)主要インデックスのロール・ルールによる取引集中からのアルファ、(3)ファンダメンタルズ分析によるアウトパフォーマンスからのアルファ。
コモディティと他の金融資産との連動性は再び弱まっている。
リビアは政治と治安が空白状態になる可能性が高い。そのためリビアの石油採算再開は困難。
サウジと米国の緊張は高まっている。また、国民の不満を抑えるために歳出を大幅に拡大している。国王の後継者問題も不安要因。
米国は年末の駐留軍撤退の準備を進めているが、イラク国内の紛争は増加している。
イランでは核開発が進行中。
ナイジェリアは不安定で武装勢力の攻撃などにより生産停止リスクが高い。

矢野顕子×上原ひろみ

「矢野顕子×上原ひろみ Recording LIVE IN TOKYO ~Get Together~」に行ってきた。場所は昭和女子大学人見記念講堂。

上原ひろみのピアノは圧倒的だった。繊細でダイナミック。
レコーディング・ライブだったので、録り直しのため”チルドレンズ・イン・ザ・サマー”や”CAPE COD CHIPS”、”ラーメンたべたい”など4曲を2回演奏してくれてラッキー。他に”あんたがたアフロ”、”りんごの唄(?)”、”グリーン・ティー・ファーム”など。”CAPE COD CHIPS”は矢野が歌詞をつけて歌っていた。「詞をつけるのが大変だった」と言っていた。”りんごの唄(?)”は正式名を覚えていないけど、途中で例の”りんごの唄”が出てくる。この楽譜を上原が矢野にFAXしたときに10枚もあることに矢野が驚いたそうだ。

矢野顕子のMCはおもしろかった。上原はほとんどしゃべらない。
 矢野 「ひろみちゃん、そんなにたくさん弾いて疲れない?」
 上原 「ピアノって楽しいですね!」...

上原は、右手でピアノの弦を押さえて、左手で低音のキーを使ってパーカッシブに弾いたりしていた。上原の場合、ピアノは打楽器に近い。
上原はピアノを弾くことが楽しくて仕方がないのだろう。そのエネルギーが観客に伝わってくる。CDもいいが、ライブはもっと凄い。
上原ひろみのような天才と同時代に生きて、生で演奏を聴くことができて満足だ。
上原ひろみを生で見て、自分も今日からピアノの練習を始めようと思ったのは、ここだけの話...

この模様は11/23にライヴ盤『Get Together ~LIVE IN TOKYO~』として発表される。また、この二人による通常のライブ・ツアー「今年は2人でさとがえるツアー」も12月9日から17日に全国で行われる。