2009年10月31日土曜日

アンデスの歌う(笑)ネズミ デグー(Degu)


うちにはデグーがいる。「人になつくんですよ」という店員のセールストークにのせられて次女が誕生日プレゼントに買った。人に懐くということで、肩にのったりとか、放し飼いにしていても寄ってくるようなイメージでいたところが、家に連れて買えるとスタスタと普通のネズミのようにタンスの陰に隠れて出てこない。
「これでは少し体がでかいだけの普通のネズミじゃないか・・・」
ということで、次女の興味は一瞬で消えてしまったようだ。それ以降はオレが世話をしている。
デグーは「アンデスの歌うネズミ」と呼ばれているらしい。ペットショップにも同様のPOPがあった。

実際に腹が減っているとクゥー、クゥーと鳴くし、餌をやるとなんともいえない声でクゥーイ、クルククーと鳴く。正直、癒される。しかし「歌う」というほどではないかな・・・。

ということで、次女は餌だけは自分でやってデグーを鳴かせている。檻の掃除はオレだ。

デグーを飼っている人は少ないだろうし、研究もあまりされていないようだが寿命は5年から8年らしい。おそらくこいつは4年目くらいなので、そろそろという覚悟はしているが、できるだけ長生きをしてほしいものだ。

2009年10月30日金曜日

衝撃 小倉丼

ブローカーズ・レポートのおまけに何気なく載っていた名古屋の喫茶店「マウンテン」が今日の最大の衝撃。


小倉丼は「マウンテン」の隠れメニューらしい・・・。人間の食うものではないな。大量のあんこにパイナップル、あんこの下にキウイ、ピンク色のライスは赤飯ではなくイチゴ・シロップ・・・。オレには絶対に食えない。

この店は結構有名らしい。この店には他にも「甘口メロンスパ」、「甘口抹茶小倉スパ」、「おしるこスパ」、「トマトバジルかき氷」、「甘口バナナスパ」など名前を聞いただけで気色悪いメニューが並ぶ。

詳しくはこのウェブサイトを。

なんで金を払ってまでこんなものを食うのか、全く理解不能。

名古屋は不思議な食材の組み合わせを楽しむ風潮があって「奇食の都」と呼ばれているらしい。

金融数理 第5回

当然のように今日も遅刻。ランダムウォークに関するマルチンゲール表現定理(対称、非対称)。動的公平性。ランダムウォークに関する離散確率積分の極限をとると伊藤確率積分。離散伊藤公式。分かることはできるが厳密に証明することは(数学科で確率を専攻していない君たちには)不可能に近いから、ウンウン。

気がつくと「もやもやサマーズ」をやっている。もう一週間たったのか。速いな。修論は二歩進んでは一歩下がる。いよいよ11月は体力勝負になってきたな。みなさん、健康には気をつけて。

2009年10月27日火曜日

統計科学の数理 第4回 推定

点推定、区間推定、推定量、推定値。推定量は確率変数の関数であり確率変数。推定値は実現値に対して計算されるので確率変数ではない。

最尤法、対数尤度関数、積率法(モーメント法)、ベイズ推定量、事前分布、事後分布。MCMCでは事前分布はゆるめの方が収束スピードが速い。ベイズ推定量は真の分布と事前分布の加重平均になっており、データ数が大きくなると真の分布に近づく。

最尤推定量のMSEは標本分散より小さい。バイアスを多少犠牲にすることによって、MSEを改善している。データ数が大きければバイアスはごく小さい。

まあ、時系列分析のプロである我々にとっては最尤法は常識なわけですが・・・。データ数が大きければ最尤法が王道ですね。

来週はいよいよMCMCが登場するようで楽しみ。

自分を客観視する

日曜劇場の「JIN-仁」3話のなかで、主人公が1話でせっかく助けたタエさんが辻斬りに斬られてあっさり死んでしまいましたね。これは、タイムマシンものでは「歴史の自己補修作用」といいます。つまり、人間が歴史を変えてしまって死ぬはずだった人を助けても、それが無かったかのように歴史(というか神というか)が戻そうとするということです。人間のような小さい存在が歴史を変えようとしても変えられないという、ちょっと空しいというか切ない考え方です。せつなさというのは芸術の重要な要素ですね。

タイムマシンものでもうひとつ面白いのは、自分を自分で見ることができることです。虚構上ではありますが、別の時代の自分を自分の目で文字通り客観的に見ることができるわけです。

自分を常に客観視できるということ、物事を様々な角度から見ることは非常に大事なことだと思っています。主成分分析と一緒ですね。視線の角度を変えると見通しが良くなったりします。

自分を客観的に見る、という点に関しては日本人よりも欧米人の方が一日の長があるのではないかと感じています。スペインのバルセロナで2年間生活して感じたのは欧米人にとっていかにキリスト教が生活の中に深く根付いているかということです。若い人でも日曜日には必ず教会に行ったりします。スペイン人はほとんどがカソリックだと思います。まあ、スペイン人でも宗教にはあまり関心がないという人もいますが、そういう人でも行動原理というか考え方の裏側にはキリスト教の強い影響があります。(ちなみに私はキリスト教徒ではありません)

キリスト教は厳密な一神教です。キリスト教の神は日本人のイメージする神(祈れば少しは願いをかなえてくれるようなやさしい神)とは正反対というかむしろ残酷で絶対的なもののようです(このあたりは小室直樹の受け売り)。欧米人は大抵はキリスト教徒で、子供の頃から絶対的な神とそれに対する自分という視点を刷り込まれます。このことが常に自分を客観視するという訓練になっているのではないかと考えています。

また微妙に話は変わりますが、ヨーロッパで生活すると、ヨーロッパから見た日本、アジア、米国という視点を獲得できるので、日本人というものを客観的に見たり、日本の良さをあらためて発見できたりします。まあ、外国で暮らすというのはそれなりに苦労も多いわけですが・・・。

スペイン・バルセロナでの生活の楽しさや苦労については、このブログがお勧めです。イラスト入りでよくできています。

海外のMBAで学ぶということは、勉強以外にも異文化のこのような視点を獲得できるというメリットがあります。ICSの社会人コースは先生も生徒も日本人なので残念ながらこのような体験はできません。ICSでも昼のフルタイムMBAなら、生徒のほとんどが海外の人のようで授業も英語で行われるようなので、少しは体験できそうです。

ブログを書くということは、私にとっては自分を客観視する訓練でもあります。脳にも良いそうなので、皆さんもブログを始めたらどうでしょうか。

2009年10月25日日曜日

真夜中の相棒

夜中に修論を書いているときに、遅くまでつきあって起きていてくれるのがこいつ。ときどきガサガサと音をたてて、気分を和ましてくれる。寒くなってきて餌の消費が減ってきた。そろそろヒーターを入れてやるか。

明日のゼミでは進捗状況を師匠に報告したい。もうひとがんばりしましょう。

2009年10月23日金曜日

金融数理 第4回

先生、今日も遅刻。
条件付期待値と最小2乗法、3垂線の定理。ランダムウォーク。やっぱりでてきた、オーストラリアのキャンベラのカジノでみた、ブラックジャックで少しずつ賭けては負けて帰っていく男の話。
雑談のネタは毎年同じようだ。ウンウンウン。

懸念していた小テストは14問で本の問題がほぼそのまま出ていた。この程度ならそれほど負担にはならないかも。次は3週間後に3章。

同期と立ち話をした。完全に行き詰ってしまって先生に相談に来たとのこと。それはそれですごい。かなり進んだから行き詰るわけで。オレなんかまだ行き詰るところまですら行っていないからな。

社会人大学院の難しさは、仕事に時間を取られて、勉強に集中できないことだな。短い細切れの時間を大切にすることが大事。集中力を高めるにはヨガと座禅がおすすめ。肩こりも治って一石二鳥。

2009年10月21日水曜日

統計科学の数理 第3回

データと標本分布

階層モデルと混合分布、プロビット、ロジット、格付けモデルは最尤推定よりMCMCの方が簡単、標本分布、独立確率変数、独立な確率変数の和、正規確率変数の関数、対数の法則、中心極限定理(証明はめんどうくさい)、離散分布の近似、t分布、F分布、パーセント点、順序統計量、標本平均と標本分布

修論は、とりあえず日本の株と債券データでCampbellのモデルがγ=1のときちゃんと収束した。とりあえず一安心。しかしややこしい。γ=1以外のときは収束しない。

この勢いでBrennan and Xiaのモデルもやってしまおう。

修論が当初の予定より大幅に遅れているので、金融数理を断念するかどうか迷う。

2009年10月19日月曜日

素数の歌

うーん。これは・・・すごい。

東京大学教員の講義資料を無償で公開するWebサイト

これの第1回「素数の不思議」の講義ノート。いきなり「写素数」・・・。数学者って素数を写経するんですか?

でも、極めつけは「素数の歌」・・・。ぜひご覧ください。

今日は、ゼミだった。他の人は結構進んでいる。いかんな・・・。オレも早く進めないと。週末に一つ壁を越えたと思ったら、すぐに別の壁にぶちあたった。なんでCampbellのモデルはこんなにややこしいの。

2009年10月17日土曜日

Pretty Woman

有名なこの写真、実は合成だと知っていますか。つまり、胴体はそれぞれ別の人。

今日は、久しぶりに修論に集中できて少し進めたので、休憩にプリティ・ウーマンを見る。大金持ちと貧乏人(売春婦)の恋。リチャード・ギアは買収ファンドを運営しているようで買収交渉の場面などがある。アメリカの上流階級の雰囲気、ポロのシーン、高級ブティック、高級ホテルなど庶民はあまり見ることのできない世界を楽しめる。まあ、あまり細かい内容を議論する映画ではない。

個人的には大金持ちが金にものを言わせて好き勝手をするというジャンルの話は結構好きだ。非日常的感覚を味わいたくて映画を見るのだから、貧乏人同士のちまちまとした話よりは、スケールの大きな一種のファンタジーを見せて欲しいと思う。

リチャード・ギアはひたすらかっこよく、ジュリア・ロバーツはひたすらかわいい。

この映画には個人的な思い出がある。ESADEでの外国語(つまり英語)の授業でこの映画が使われたのだ。イギリス人のかわいい女性の先生に、映画のなかのせりふのoccupational hazardはどういう意味かと聞かれて答えられなかったことを今でも覚えている。スペイン語のMBAの授業に四苦八苦で僕の英語の力がどんどん落ちていくのを心配してくれていた。

映画の中でロバーツは高級ブティックの店員に「ここはお前のいる場所ではない」といわれて傷つく。それを知ったギアが今度は金に飽かして最高の服とサービスを彼女に与えるようにさせる。アメリカでは本当に金があれば何でも手に入るのだなという気がしてくる。そのシーンであのイントロとともに流れてくるのがロイ・オービソンの名曲 オー・プリティ・ウーマン。

ロイ・オービソンはジョン・レノン、スプリングスティーン、エルビス・コステロ、山下達郎などに影響を与えた伝説のミュージシャン。火事や事故で妻子を亡くしており、悲劇的な人生を送っている。彼のCryingを聞くと本当に泣けてくる。

この映画でスーパースターの仲間入りしたジュリア・ロバーツは、その後「ノッティングヒルの恋人」において今度は逆の立場で、自分がスーパースターの金持ちで相手が貧乏人のヒュー・グラントという役を演じている。こちらの映画はあまり金の力で解決するということはなく、落ち着いた、さわやかな恋愛映画に仕上がっている。ちなみにTVで放送されたときの吹き替えに僕の大学時代の友人の役者がちょい役で声優をしている。

2009年10月16日金曜日

JIN-仁-とマイナス・ゼロ


JINというのは日曜劇場の新しいドラマ。TVドラマはほとんど見ないのだが、娘が録画していたのを少し見た。あらすじは、現代の医者がタイムスリップして坂本竜馬、勝海舟などとからむというもの。医者なので、死にかけている人を助けるのだが、それは歴史を変えてしまうことにつながるというタイムパラドックスもテーマの一つ。個人的にわりと好きな中谷美紀が現代と過去の二役で出ている。


見ていて、広瀬正のタイムマシンものの傑作「マイナス・ゼロ」を思い出した。ずっと廃刊だったのが最近復刊されたようで喜ばしい。マイナス・ゼロは僕に小説の面白さを教えてくれた思い出深い小説。前半はやや冗長だが、後半からグングン引き込まれ、気がつくと徹夜で読んでしまった。特に最後の数ページは文字通り鳥肌を立てながら読んだ。あれほど強烈な経験は後にも先にもあのとき一度きりだ。好き嫌いはあるかもしれないが、僕の中では傑作。あまりに好きなので実は3冊持っている (^^;)。

広瀬正については、筒井康隆の「みだれ撃ち涜書ノート」に掲載されている長い解説(もともとは広瀬の「タイムマシンの作り方」という短編集の解説)が詳しい。

「広瀬正は、報いられることなき期間があまりにも長かった作家であり、それに比して報いられることがあまりにも短期間だった作家である。・・・」
考えてみると、広瀬正も、丸谷才一、マルケス、ボルヘス、ハメット、チャンドラー、ル・クレジオ、P.K.ディックもみな「みだれ撃ち涜書ノート」で初めて知ったので、この本も僕の読書人生に大きなインパクトを与えた本だ。





統計科学の数理 第2回、 金融数理 第3回

統計科学の数理は、同時分布、周辺確率関数、相関係数、条件付分布、条件付期待値、そして、でましたヤコビアン。ヤコビアンは変数変換のときの倍率調整に使うのですね。

金融数理は幾何分布の無記憶性、確率母関数、期待値、条件付期待値など。途中で確率をベン図で考えるのは不適切という話で脱線してあまり進まなかった。ウンウン。

ということでいまのところこの2科目はみごとに内容がかぶっていて私としてはありがたい。

私の「2週間の難問」だったプログラムがようやく終わりそうだ。いやー大変だった。日本の投信業界にとって革命的な商品になりうると思っているのだが、また、「難しい」だの「これでは売れない」など言われるのだろうな。

まあ、これでやっと修論に集中できる。あと44日。一気に仕上げに行きたい。

2009年10月10日土曜日

私には、何も起きない場合の覚悟がある

「100年の難問はなぜ解けたのか」はNHKスペシャル「100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者 失踪の謎」で放送されたものを単行本化したもの。 放送では省略されていた部分もかなりあって、そこがかなりおもしろい。

ペレリマンは”宇宙の形”をめぐる100年の難問「ポアンカレ予想」を解きながら、数学界のノーベル賞ともいわれるフィールズ賞の受賞を拒否、賞金も受け取らなかった。

とっつきにくい雰囲気だが、話しかけると意外に礼儀正しい。数学に対してとてもストイックで、求道者とでもいうような雰囲気がある。もともとは明るい性格だったがポアンカレ予想に取り組みだしてからどんどん雰囲気が変わっていく。

ペレリマンの人間性と行動は、トポロジーを知らない私たちの心まで強く揺さぶる。私たちは大なり小なり難問を抱えながら生きている。それは100年の難問ではないかもしれないが、本人にとっては解決が困難な問題である。ペレリマンが難問に立ち向かう姿勢はわれわれも共有できる普遍性を持っている。

東北大学の塩谷隆教授によると「数学的に言うと、アレクサンドロフ空間とは『特異点』を持った特殊な空間のことです。私たち幾何学者にとって、研究の王道と言えば『多様体』です。しかしペレリマンや私は、多様体が潰れてしまって特異点を持った『多様体ではなくなった空間』を研究していることになります。ペレリマンはその道の大家なのです」

ペレリマンはトポロジー(位相幾何学)を象徴する問題に対して、古臭い微分幾何学のアイディア(リッチフロー方程式)、「ゲテモノ数学」と揶揄されることもあった「特異点」の研究を駆使して「時間を過去に遡らせることで宇宙を破綻させずに」、トポロジーの研究者が解けなかった難問を解決した。

「数学において、ほとんどの人は二つ以上の分野で重要な貢献をすることはできません。時間がかかるからだけでなく、二つ以上の分野を習得するには、新しい考え方を一から再構築する必要があるからです。・・・ペレリマンのようにかけ離れたことを同時におこなう能力を持ち、かつそれが非常に高いレベルであることは、とても稀なことなのです」

「ペレリマンが孤独に耐えたことが成功の理由かもしれません。・・・人間性を真っ二つに引き裂かれるような厳しい闘いだったに違いありません。ペレリマンはそれに最後まで耐えたのです」

「彼は必要でないものを徹底的にそぎ落とし、社会から自分を遮断させて問題だけに集中しました。その純粋性が七年間もの孤独な研究を可能にし、同時にフィールズ賞を辞退させたのです。・・・数学はなによりも純粋性に依存する学問です」

今回のタイトルの「私には、なにも起きない場合の覚悟がある」は、先輩数学者に「大きな難問に挑むのは魅力的だが大きければ大きいほど失敗したときのダメージは計りしれない」といわれたときにペレリマンが真面目な顔で答えたせりふ。この本の中で一番印象に残った。

ジョイス、プリンス、ペレリマンと、私はどうやら「孤高の天才で奇人」という人間に強く惹かれるようだ。

2009年10月9日金曜日

ESADE en The World MBA Tour

少し、母校の宣伝を。

私の母校、スペイン・バルセロナのESADEがThe World MBA Tourに参加し、東京で説明会を行います。ESADEからはアメリカ人のMaryが参加します。日本人の卒業生もお手伝いします。ESADEに限らず、欧米のMBAの情報を生で得られる良い機会だと思いますので、興味のある方はぜひご参加ください。

ちなみにESADEでは英語とスペイン語のMBA・プログラムを受けることができます。


ESADE will be participating in The World MBA Tour (QS) on November 5th. Here is more detailed information:
Date: Thursday, November 5th
Time: 18:00-21:00
Venue: Sheraton Miyako Hotel, 1-1-50, Shirokanedai Minato-ku

金融数理 2回目(10月8日)

ランダムウォークの基本的性質。平均、分散、独立増分性。条件付期待値。モーメント母関数。ガンマ関数、ベータ関数。相変わらず、猛烈な速さで板書していく。

「昨日の日経平均と今日の日経平均は独立ではないから。昨日30000円で今日100円ということはないから。差分やリターンが独立とはいえる。」
「これだけは言って欲しくない。『独立している』とは言わないから。『独立』だから・・・」

やっぱり、毎年言っているんだな・・・。さすがに2回目だとなんとかついていけそうだな。
と、油断していると「今年はTAもいないので、宿題は出さない。その代わりに、今書いている本の原稿を渡すから自習してもらって隔週で小テストをする・・・」 エ~ッ・・・。

うーん、楽になるのかならないのかよく分からん。どうせ同じような宿題だろうと高をくくっていたのだが。

写真は金融数理のclassroom3に通じる6Fの廊下。こうしてみると普通のオフィス・ビルに見える。

2009年10月6日火曜日

統計科学の数理

大上先生、45歳。「おおえ」ではなく「おうえ」。大橋先生は一つ上だそうだ。う~ん、意外と若いんですね。一橋・商学部卒でORをマスターで研究中に統計に転向されたそうだ。カーネギーメロンでPhD。カーネギーメロンは当時、ベイズの牙城だったとのこと。最後の2回はMCMCをやるそうで楽しみ。

授業は米国の統計学科のマスターレベルを想定しているとのこと。

痩身、猫背でなにかに似ていると思ったら、あれだ、エヴァンゲリオン。

説明は明快。よくできたレジュメとパワポ。1日でベルヌーイ分布からガンマ分布まで終わる。このペースだとどこまでいくのか。ICSは個性的な先生ばかりだったので、こういう、いかにも先生らしい先生というのは、考えてみたら初めてだな。

教え方がうまいので分かった気にさせてくれる。

ひさしぶりのゼミ

久しぶりのゼミ。皆元気そうだ。師匠は相変わらずクール。

夏休み明けの最初のゼミということで各自が論文のアウトラインを説明。進んでいる人もいれば進んでない人もいる。11月30日が草稿締め切りなのであと2ヶ月弱。

とりあえず方向性はOKを頂いたので一安心。10月に早めに実証分析をやるようにとの指示。

修論の基本は最終成果に一語一句責任を持つということ。自分で理解して書き、答えられるように、とのこと。また、論文の形になっていないとチェックしにくいとのこと。11月末に提出してから2月の最終提出まで師匠のコメントとそれを受けた見直しというサイクルが2回しかない。11月末に草稿ができていないと、この修正のサイクルが間に合わなくなるので、ほぼ手直しなしで終わることになる。


ところで祝迫先生の「資産価格の実証分析」が突然、秋学期休講になった。去年無理してとっておいて良かった。個人的にはかなり好きな授業だった。忙しいのかな。今年取るつもりだった人はかわいそう。

2009年10月3日土曜日

Place to be / Hiromi

上原ひろみのCD「プレイス・トゥ・ビー」とDVD「ライブ・イン・コンサート」がAmazonから届く。「プレイス・トゥ・ビー」は、初のソロ・ピアノ・アルバム。

1曲目のBQEからぶっ飛ぶ・・・。

凄いね・・・。

これを聞いてエドワード・ヴァン・ヘイレンのライトハンド奏法を思い出したのは私だけでしょうか。初回生産限定盤のみに付いているおまけのDVDのインタビューの合間にBQEの演奏風景がはさんである。あんな風に弾いているのか・・・。人間業ではない。神に近い。

この人、ここまで来るのにどんだけ練習したんだろうな・・・。人間、努力すれば不可能なことはないのではないかという気がしてくる。

上原ひろみ サマーレインの彼方(幻冬舎)」によると、彼女は2003年にボストンのバークリー音楽院の作編曲科を主席で卒業している。在学中にジャズのメジャーレーベルと契約している。

おまけのDVDではうちのオフィスのすぐ近くにある国際フォーラムでの「プレイス・トゥ・ビー」のライブ映像も入っている。なぜか泣きながら演奏している。

パッヘルベルのカノンも入っていたりして。ツアーで世界を回っている旅行記をピアノで表現するというコンセプトのCDらしい。お薦めです。

続いて「ライブ・イン・コンサート」のDVDを見る。私が彼女のCDのなかで一番好きな「スパイラル」からの曲が中心になっている。これも凄い。演奏中の顔も凄いが・・・。

ベースがTony Grey、ドラムスがMartin Valihora。彼女のプレイではこのトリオが一番好きだな。

私が一番好きなベースはJoni MitchellとやったときのJaco PastoriusだけれどTony Greyもいいね。Jacoよりもメロディアスで繊細。

私が一番好きなドラムスはLed ZeppelinのJohn Bonhamだけれど、Martin Valihoraもなかなかいい。

やっぱり「スパイラル」はいいね。最近、電車の中でこればっかり聞いている。

上原ひろみを聞きながら修論を書いていると気のせいか、少しはかどったような・・・。
これからは、修論のBGMは上原ひろみに決定!。

2009年10月2日金曜日

キング・コング

予約していた

Perturbation methods in optimal control / Alain Bensoussan
Stochastic control of partially observable systems / Alain Bensoussan
Controlled diffusion processes / N.V. Krylov ; translated by A.B. Aries

を受け取るため図書館に寄る。

おかげで「キング・コング」(2005)の最初を見逃してしまった。監督は「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン。

映画史に残る傑作だと思う。もっと評価されていいのではないか。
キング・コングがナオミ・ワッツを命がけで守りながら3匹のT-レックスと戦うところから見始める。途中、気持ち悪い虫などに襲われたりしながら、悲劇的な最後まで一気に見せる。CGも全く違和感が無く、コングが生きているようだ。

コングのワッツへの愛は正に無償の愛であり、それだけに美しい。打算に満ちた人間同士の愛を遥かに超えている。コングの愛はワッツに通じるのだが、それがよけいに悲劇性を強調する。

「7人の侍」、「ブレードランナー」、「マルタの鷹」に並ぶお気に入り映画になる。

2009年10月1日木曜日

金融数理

藤田先生、いきなり15分遅刻。教室は狭くて圧迫感のあったclassroom4からclassroom3に変わった。生徒が30人弱ほどいて驚く。教科書は最初から「ファイナンスの確率解析入門」だそうで。

しゃべり始めるとまさに藤田ワールド。

「××が分からなくて伊藤解析を勉強したいというのは、伊藤先生に対して失礼だから・・・、ウンウン」

あれから1年たったんだな、と感慨深い。

「測度論から始めて伊藤解析に行くのは、(確率論の素養が乏しい我々にとって)ほとんど不可能だし要求しない。基本的な確率計算が分からなくて、デリバティブを勉強するのはバランスが悪い。基礎的な確率をみっちりやって、離散の極限として伊藤解析を勉強する」

ということで、これを機会に確率をみっちり勉強したい。

同期の何人かと再会。皆、元気そうだ。修論は進んでいる人もいれば、そうでない人もいる。