2009年9月25日金曜日

あと65日

久しぶりにICSに行き、春学期の成績表を受け取る。卒業に必要な講義科目の26単位に達したことを確認。後は修論だけだ。「統計科学の数理」と「金融数理」は一応受けようと思う。金融数理の中間試験が10月末で修論の仕上げ時期に重なるのが気になる。まあ、修論優先になると思う。期末試験は2月16日なので修論が完全に終わってからで、こちらは都合が良い。

コンピュータ・ルームでは同期が一人で黙々と修論をやっていた。偉いな~。見習いたい。途中でゼミ幹もやってきて秋学期のゼミなどについて話す。

図書館でエクセンダールのApplied Stochastic Control of Jump Diffusionsを借りる。ジャンプ拡散過程に対する最適制御の本。おもしろそうだな。こういうのを修論でやりたいな。今のプランではCampbellやXiaのアイディアを日本とアメリカの資産に置き換えてなぞるだけで、オリジナリティに欠けている。ドリフトがレジームスイッチするとか、そこまでやりたいな。

「確率微分方程式」を書かれた長井先生の研究内容のウェブサイトを見つけた。そこには確率制御・フィルタリングと数理ファイナンスについてコンパクトにまとめられている。

・・・数理ファイナンスは確率制御と深く関わってきている。値関数のHJB方程式による特徴付けという問題。HJB方程式は非線形方程式の中でも最も非線形性が強い。それに対して80年代に入って、一種の弱解である、「粘性解」という概念が導入され、一般的な取り扱いが可能になった。ロバスト性を持つ良い制御方法として広く応用されているH無限大-制御とリスク鋭感的確率制御問題との関係が明らかにされ、ロバスト性を考慮に入れた制御の問題の研究が進展した。ダウンサイドリスク最小化問題を大偏差確率制御問題としてリスク鋭感的ポートフォリオ最適化問題の双対問題として捉える研究が進展してきている。数理ファイナンスは確率制御の問題の主要な源泉となっているとさえ言える・・・らしい。

もともとカルマンフィルタに興味があったので、数理ファイナンスの確率制御問題を修論のテーマに選んだのは今から思うと必然的だったんだな。

5 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは。
大村先生の本で一通りファイナンスの基礎を学んだのですが、なんとかHJB方程式などの数理ファイナンスにも挑戦してみたいのですが、そういったレベルに到達するまでのステップごとの本を教えて頂けませんでしょうか?
ちなみに微積、線形代数、統計学、常微分方程式までは勉強しました。

J.S.エコハ さんのコメント...

匿名さん、こんにちは。
大村先生の本は読んだことがないのですが、『ファイナンスの基礎』か『ファイナンス論』あたりでしょうか?

J.S.エコハ さんのコメント...

匿名さん
「数理ファイナンスと動的計画法のお勧め参考書」というタイトルでブログに投稿しましたので、そちらをご覧下さい。

http://kameleon-kameleon.blogspot.jp/2013/07/blog-post_29.html

匿名 さんのコメント...

なんと... 感無量です、大いに参考にさせて頂きます!(ToT)ありがとうございました

J.S.エコハ さんのコメント...

匿名さん、勉強がんばってください!