2011年3月22日火曜日

放射線と放射性物質

今日の日経夕刊に「放射線と放射性物質」についてまとめられていたので、忘れないようにメモ。
「放射線とは気体中を飛ぶ原子サイズの微粒子や電子、電磁波で、アルファ線、ベータ線、ガンマ線などの種類がある。放射性物質とは放射線を出す物質のことで、放射能とは放射線を出す能力を指す。放射能の強さを示す単位が『ベクレル』。
同じ原子番号の元素でも、放射能のある放射性同位元素と、放射能がない安定同位元素がある。例えば、ヨウ素の中で自然界にある大半のヨウ素127は安定同位元素。ウランが核分裂してできるヨウ素131は放射性同位元素で、ベータ線とガンマ線を出す。
放射性物質の放射能は放射線を出すにつれて、次第に弱まる。放射能が半分になるまでの期間を「半減期」と呼ぶ。原発で発生する放射性物質のヨウ素131は約8日、セシウム137は約30年(!)。ただし体内に吸収されるとこれより短くなる。」
【追加情報】
第3章にチェルノブイリ型炉心崩壊事故、スリーマイル型気体放出事故、茨城県東海村JCO核燃料施設での臨界事故などについて分かりやすく書いてある。
これによると、チェルノブイリでは、「タービン発電機の慣性のみでどの程度発電できるか実験しようとしていましたが,実験の過程で自動停止装置を切り,さらに制御棒の本数を減らすなどの原子炉が不安定な状況下でタービンを停止したところ,わずか30秒程の間に原子炉出力は定格の100倍に達しました。その結果,水蒸気爆発および水素爆発がおこり,(原子炉を密封する構造がなかったため,)原子炉内の核分裂生成物が大量に環境中に飛散しました。また,高熱の黒鉛により火災が生じ,これを消火しようとした消防士や作業員が重大な被ばくをうけ,約30名が死亡しました。」とある。なんでそんな実験をさせるかね。
東工大 理工学研究科基礎物理学専攻 中村隆司教授の資料へのリンクを追加。

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