2010年1月30日土曜日

零戦~栄光と悲劇の航跡~










NHKのBShiの「零戦~栄光と悲劇の航跡~」を見て泣けてしまった。
子供の頃、飛行機が好きで飛行機の図鑑を毎日見ているうちに第2次世界大戦の戦闘機はすべて覚えてしまった(今でもほとんど覚えている)。

開発当初は文句なしに世界一の戦闘機。米軍が「ゼロ戦とはドッグファイトをするな」と命令するほど。でも、最後は爆弾をつけて神風特別攻撃隊に使われた(しんぷうと読むのが正式らしい)。開発したのは三菱重工。

ゼロ戦は美しい。それだけに爆弾を付けた姿は痛々しい。戦闘機が爆弾を付けるということは、戦闘を放棄することだ。開発した技術者たちが、特攻に使われると知ったときどんな気持ちだっただろうと思うと泣けてきた。

特攻機の護衛もゼロ戦。自分が特攻機に乗るか護衛機に乗るかは攻撃の前日に言われるらしい。「特攻機に乗るということは100%死ぬということ」だ。あした100%死ぬということを発狂せずに受け入れられるということが想像できない。

おれの田舎の隣の町に人間魚雷の回天の記念館があり、一度行ったことがある。回天も一度乗ると中から出られない。100%死ぬ。記念館には兵士が親にあてた手紙が展示してあり、泣けてくる。

神風にしろ、回天、桜花にしろ、今から思えば狂気の沙汰である。65年間、日本が戦争を避けてこれたことは本当にありがたいことだ。

NHKの番組の中で元米兵がいみじくも言っていたが、「日本は戦略を誤った」のだ。アメリカ軍は戦争のプロだったが、日本軍は戦争の素人だった。

しかし、戦争のプロのアメリカはいまだに戦争を続けているのだな。

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