2011年2月13日日曜日

計量経済学の基礎

計量経済学の入門書としてベストだと思う。理論面も線形代数、統計学の準備について数学的にきっちり説明してある。林のEconometricsやGreeneのEconometric Analysisにいきなり行く前に、この本を読んでおけば理解も深まるし、速く読むことができるだろう。

なにより素晴らしいのはWindowsのPCにCygwinを導入しOctave(フリーのMatlabクローン)が動く状態まで自動で設定してくれるバッチファイルがCDとして付いていて、本の例題を自分で簡単に実践できることだ。計量経済学はやはり自分で手を動かして実際にデータを分析することで理解が深まる。Mac用のインストールの仕方も書いてある。
EViewsなどのパッケージ・ソフトは便利なのだが、出力結果に目がいってしまい、中でどういう計算をしているのかがブラックボックスのままで使ってしまいがちになる。
この本で、そういう計量経済分析・統計ソフトがなかでどういう計算をしているか(ほとんどは行列計算なわけだが)の概念を理解しておけば、出力結果の解釈もより正確になり深みがでるだろう。

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