2011年4月3日日曜日

獅子のごとく、外資系投資銀行の虚像と実像

部下に借りて、「獅子のごとく」を読み始めている。いままでのところ、週刊新潮に掲載された菊池雅志さんの『外資系投資銀行の虚像と実像』に酷似している。

part5にGS時代の服部先生も登場。「M&A部門のヘッドだった服部暢達の退社は、GSの若手バンカーたちを動揺させた」「服部さんは、戦略的なM&Aの提案でディールを取ることを目指していた」
「獅子のごとく」の主役の逢坂はGS持田、八尋はGS(メリル)川島、米本はユニゾン江原、檜垣は西武鉄道後藤社長がモデルみたいです。エイブラハム・ブラザーズは当然ながらGS。桐生ゆかりは片山さつき。ラルフ・クレイトンはヘンリー・ポールソン元財務長官ぽいな。コーエンはコーザイン、マイヤーはルービン?
「セールスは販売部隊に力がないと無理だが、プライマリー(引受け)は寝技の世界で、人間関係でいくらでもマンデートが獲れる」って書いてあるけど、そういうもんなの?
高学歴の美人を揃えたGSの「美女軍団」は女好きの役員や企業幹部担当。客の接待も頻繁に行い、発覚すれば贈賄罪確実な情報を受け取り続けた、と書いてあるけど、まあそうなんでしょう。
小説の中でユダヤ人のパートナーが主人公に「金を儲けたいという貪欲さは結構だ。ただし、長期的な貪欲さ(ロングターム・グリード)でなくてはいけない。年度末のボーナスのことだけを考えるのは、エイブラハム・ブラザーズの社員のやりかたではない」と言います。いずれにしろGreed is goodなんですね。
映画「ウォール街」でのゴードン・ゲッコーの台詞を思い出しました。
"The point is, ladies and gentleman, that greed -- for lack of a better word -- is good.
Greed is right. Greed works. Greed clarifies, cuts through, and captures the essence of the evolutionary spirit.
Greed, in all of its forms -- greed for life, for money, for love, knowledge -- has marked the upward surge of mankind.
And greed -- you mark my words -- will not only save Teldar Paper, but that other malfunctioning corporation called the USA."
Greedがないと資本主義は成り立たないとは思いますね。バランスをとること、Greedをコントロールすることが大事なんでしょうね。
ちなみに「貪欲」はキリスト教7つの大罪の1つですね。Gekkoの台詞は強いインパクトがあると思います。他は、「傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、暴食、色欲」です。こう見ると、全て自分に当てはまるので、私も救われないですね。

0 件のコメント: