今年のノーベル経済学賞はファーマ、ハンセン、シラーという私の好きな学者ばかりでうれしいかぎりです。
ノーベル財団公式のScientific background "Understanding Asset Prices"(PDF)から。
ファーマ、ハンセン、シラーの業績を一冊である程度概観できる本のひとつとしてはキャンベル、ロー、マッキンレイの『ファイナンスのための計量分析』があげられるかと思います。キャンベル、ロー、マッキンレイは5章から読み始めるのがいいと思います。
ハンセンのGMMについては、Fumio Hayashiの『Econometrics』がベストだと思います。
Famaの重要な論文は、Fama and MacBeth(1973)とFama and French(1993)です。前者はクロスセクションの回帰分析、後者は企業の特性をファクターとしたマルチファクターモデル。
シラーの業績については渡部敏明先生の解説がまとまっています。
「合理性」「市場の効率性」に疑問投げ続けたシラー教授
渡部先生がシムズの弟子というのは知ってたけど、シラーの弟子でもあったのか。ノーベル経済学賞受賞者2人の弟子ってすごいね。
ハンセンの業績については、直接の弟子だけあって、大垣昌夫教授によるバンセンの解説がよくまとまってますね。一読をお勧め。
ノーベル経済学賞、「弟子」が明かすハンセン教授の知られざる横顔
私に顔が似ているハンセンのホームページ
ハンセンの重要な論文
"Generalized Instrumental Variables Estimation of Nonlinear Rational Expectations Models" Hansen and Singleton(1982)
"Large Sample Properties of Generalized Method of Moments Estimators" Lars Peter Hansen (1982) (PDF)
ファーマに関しては竹原均氏が書かれています。
「実証ファイナンス」の偉大なイノベーター、ファーマ教授
Fama, E. F. (1970), “Efficient capital markets: A review of theory and empirical work,” Journal of Finance, 25 (2), 383-417.
Fama, E. F. and J. MacBeth (1973), “Risk, return and equilibrium: Empirical tests,” Journal of Political Economy, 81, 607–636.
Fama, E. F. and K. R. French (1993), “Common risk factors in the returns on stock and bonds,” Journal of Financial Economics, 33, 3-56.
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2 件のコメント:
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
「伝わる履歴書」さん、
どうもありあとうございます。
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