この程度で直木賞を取れるのか、と思う。
男が自分の娘と近親相姦する話。男と娘がそれぞれ殺人を犯すのだが、その構成が稚拙。流氷の上に残して殺すってありえないでしょう。元刑事が男を訪ねてくることも不自然。証拠のカメラを持っているのなら警察に届けるでしょう。極めつけは、男が自分の娘に「おかあさん」というところ。いくら母親に厳しくされたからといって、自分の娘におかあさんはないでしょう。文章もあまりうまくない。ところどころに、どこかから借りてきたような文学的な表現を挟んでいるのが逆に不自然。
直木賞、芥川賞の選考委員の質と選考方法に問題があるとは思うが、テーマにしろ表現方法にしろ、この程度で直木賞を取れるのなら、他にも受賞すべき人がたくさんいるのでは。若い女性に賞を与えたほうが出版界としてもメリットが大きいという魂胆かと勘ぐってしまう。
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