2010年2月14日日曜日

タクシードライバー、 ディアハンター

口述試験は多分、中村・中川コンビなので、相当細かいところまで突っ込まれる可能性を考えて準備する。自分の修論を読み返して、大量の細かい間違いを発見したが、致命的なものは今のところない模様。

Campbell et al.の手法を一言でいうと、離散時間のEuler方程式と予算制約を対数線形近似することで最適な多期間ポートフォリオと最適消費を求めるもの。

彼らは対数消費・富の比率が状態変数に関して2次形式と予想して、それを証明しているのだが、なんで予想できるのかが、よく分かってなかったがやっと分かった。ポートフォリオの期待リターンは状態変数に関して2次形式。なぜならリターンの増加は直接ポートフォリオのリターンを増加させ、同時にアロケーションも増加させるから。ここで、対数消費・富の比率はポートフォリオの期待リターンと線形関係なので、結局対数消費・富の比率は状態変数に関して2次形式となる。

オレは一日中勉強する集中力を持ち合わせていないので、休憩時間に映画で気分転換。

タクシードライバー(1976)は音楽や人々のファッションが70年代だが、内容や映像は今見ても古くない。デニーロ演じるトラヴィスは戦争のせいか、もともとなのか精神的に病んでいる。強い疎外感を抱えている。選挙事務所の女性をデートに誘うのだが、最初のデートにポルノ映画。ここがシナリオとして弱い。それまでは普通の会話をしてきているのに、ポルノ映画に誘うことがおかしいと分からないという設定は無理がある。結局、彼女が会ってくれなくなることから逆恨みして大統領候補暗殺を企てるのだが、ここも飛躍がある。弱い。モヒカンのデニーロは怪しすぎる。怪しすぎてSPに追い回されて失敗する。その勢いで少女買収のヒモ(ロン毛のハーヴェイ・カイテルも怪しすぎる)達を殺す。メディアからはヒーローとして扱われて、昔の彼女の見方も変わってトラヴィスが精神的にやや救われる。
血まみれのデニーロが指鉄砲で自分の頭を打つときの狂気の表情とその後の俯瞰シーンの異化効果が印象的。あの指鉄砲を見て、ディアハンターのロシアンルーレットを思いついたのかもと勘ぐってしまう(多分違うが)。デニーロ33歳の名演技。

ディアハンター(1978)
久しぶりに見たが、やはり名作の印象。アカデミー賞。結婚式から葬式まで、人間関係を丁寧に描いている。いくつか間違って記憶していた。みんなで名曲『君の瞳に恋してる』を歌うのは結婚式ではなくてその前の日に無人の酒場でだった。マイクとニックは兄弟ではなかった。ロシア系アメリカ人という認識も無かった。それで教会の上がロシアっぽくなっていたわけだ。結婚式の後もロシア民謡でみんな踊りまくるし。デニーロの顔がイタリアなのでイタリア系かと思っていた。

唯一弱いのは、ニックがロシアンルーレットをやる動機付け。メリル・ストリープのような恋人が待っているのだから、怪我をしたらとっととアメリカに帰りたがるのが普通だと思う。あとは、この映画のみならず、ブラックフォーク・ダウンにいたるまでアメリカ映画はアメリカ人の目からでしか戦争を描けないこと。そういう意味では、イーストウッドの『硫黄島からの手紙』は貴重な例外。イーストウッドは役者としても好きだったが、まさか監督としてここまで大化けするとは思いもしなかった。『ミリオンダラー・ベイビー』も素晴らしかったし。『インビクタス』も是非、見たい。と、なぜか最後はデニーロとは関係ない話に。

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