2010年3月20日土曜日

修士論文発表会

19日に修士論文発表会を行った。疲れたのは疲れたが、さすがに2回目なので前回ほどは緊張しないですんだ。マイクがあったのも助かった。ただ、レーザーポインターの使い方が分からずに、しかたなくスクリーンを手で指して説明したのでドタバタした感じ。ただ、体を動かしたことは緊張を和らげた。

話している最中は傍聴者を認識する余裕は全く無かったが、精神的支柱が船を漕がれていたのだけはなぜかクリアーに認識できた。もう少しうまく喋れるようになりたいと切実に思う。

全員の発表が無事に終わると8階のオープンスペースで軽く飲む。同期の姿が少なくてさみしい。一緒に発表した同期の関係者として東大の高橋明彦先生がいらっしゃっていて驚く。同期の紹介でお話をするこが出来た。野村マネジメントスクールのときも少しだけお話をしていたのだが、なんとなく顔は覚えていただいていたようでうれしい。私の発表に関しても、「多期間ポートフォリオ選択問題も興味があり、マリアヴァン解析の応用を研究している」とおっしゃっていた。私のようなものの発表もきちんと聞いていただいていたようで身が引き締まる思いだ。

野村マネジメントスクールの講義のなかで債券のアービトレージの話が出てきた。そのときは期間構造の推定の話がメインだったのでパラメータの推定の話はなかった。どうやって推定するのかずっと気になっていたので、これを機会に高橋先生にお聞きした。統計数理研究所の佐藤さんとやったモンテカルロ・フィルタのように統計的に推定することもあるが、最後はいろいろと試行錯誤して決めにいくと言われた(いろいろと数字を試してみて感覚的に決めるということ)。それからLTCMのメンバーたちはまったく統計的にはやっていなかったと話していただいた。

マリアヴァン解析は、中村先生の(今から思うと目からうろこがたくさん落ちる素晴らしい授業だが、これを基礎科目というのかという)「コンピュテーションナル・ファイナンス」の1回目の宿題がいきなり「オプション価格をマリアヴァン解析でシミュレーションして求める」というもので、さっぱり分からなかったものだ。師匠の英語の論文でもマリアヴァン解析が使われていた。高橋先生の『数理ファイナンスの基礎 マリアバン解析と漸近展開の応用』もマリアヴァン解析の本なので、高橋先生の専門の一つがマリアヴァン解析なのだろう。マリアヴァン解析については私はよく理解していない。勉強する必要があるな。デリバティブの計算が簡単になるようなイメージがあるが・・・。重川の『確率解析』はマリアヴァン解析について書かれているようだが純粋に数学の本なので難しい。

中川先生ともゆっくりお話することができた。シュリーヴ2の輪読会を計画していますというと、『1章、2章をちゃんと理解しないといけません』とおっしゃっていた。来年度の「金融数理の基礎」は測度論からやるようなので、受けてみたい気がする。私がブログをやっていることや、先生のブログの読者になっていることも認識されており、「ブログがんばってください」といっていただいた。中川先生もお忙しそうですが、ご活躍をお祈りしております。

師匠ともゆっくり話すことができた。師匠のゼミからはもうひとり発表したのだが、私と同じ時間だったので聞けなかった。師匠も私たちに学会誌への投稿を薦められた。この際なので、もう一頑張りして投稿してみよう。

あとは修了式で終わりだ。長かったような、短かったような。

余談だが、マリオ、じゃないシュリーヴの写真を貼った投稿のときにページ閲覧者が普段の倍になった。さすがシュリーヴということか。

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