2010年4月15日木曜日

論文投稿、八甲田山、Singleton, Shreve, Paulson

師匠からOKを頂いたので、「証券アナリストジャーナル」に投稿した。このジャーナルは難しすぎてもリジェクトされるので、最後まで安心できない。でもこれですっきりした。自分としては早く次の課題である「クレジットリスク・モデル」に集中したい。

Duffie and Singletonの『クレジットリスク』の3章を読む。大変分かりやすい。もしかしてこの辺りはSingletonが書いたのかな。しかし、本多先生、コーホートのスペルはcohorotではなくてcohortでは・・・。
Singletonの『Empirical Dynamic Asset Pricing』の14章、Term Structures of corporate bond spreadsを読む。いいねぇ。これこれ、これがやりたいのよ。この章にかぎらず、Singletonの書き方は俺に合っている。この本好きだなぁ。すごくいい本だと思う。Amazonでレビューしとこう。
Shreve2の輪読会が始まったが、(基本的なところだけとはいえ)いきなり測度論的な確率論なのでとにかくイメージしつつ覚えていくしかない。σ-加法族(σ-集合体)のイメージはいろいろな集合の集まったものだな。「集合のσ-加法族があったとすると、集合に対して行いたいであろうあらゆる操作によって得られる新たな集合はそのσ-加法族に属することになる」。
「Ωを空でない集合とし、FをΩの部分集合からなるσ-加法族であるとする。確率測度Pは、全ての集合Aに対して[0,1]の中の値を対応させる関数である。この値をAの確率と呼び、P(A)と記す。Pは
P(Ω)=1,
加算加法性
を満たさなければならない。加算加法性は有限加法性を満たすことをも保障している。
3つの組(Ω、F、P)は確率空間と呼ばれる。」
他にも、ルベーグ(Lebesgue)測度、ボレル(Borel)σ-加法族、ボレル集合、カントール集合、”ほとんど確実に almost surely"、確率変数、分布測度、累積分布関数、密度関数、確率量関数など、重要そうな概念が目白押し。
忙しくて読む暇がないと思いつつもJohn Paulsonについて書かれた『The Greatest Trade Ever』を買う。Paulsonはサブプライム危機で大もうけしたヘッジファンドのマネジャー。前から興味があった。もともとは企業合併に伴うリスク・アービトラージをやっていたヘッジファンド。それがなんでサブプライムで不動産に関連した証券のショートで大もうけできたのかが知りたかった。おれもPaulsonのように自由にトレードがしたい。
子供が読書感想文の課題図書の中で『八甲田山死の彷徨』を選んだので、参考までにDVD「八甲田山」を借りてきて一緒に見る。小説の『八甲田山死の彷徨』は本当に傑作だ。すごいの一言。文句なしにお勧め。組織のマネージメントという視点からも読むことができる。個人的には死を前にして次々と人々が狂っていくところが好き。それは小説(または映画)でしか経験できないことだから。映画も良くできていた。高倉健がかっこいい。いいなあ健さん。最後、泣くのよね。俺もあんな雰囲気になれたらなあ。


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