娘の文化祭の時間を間違えて、1時間早く着いてしまった。しかたがないのでBOOK・OFFで時間をつぶす。上の4冊を購入。茂木健一郎さんはツイッターがおもしろいので本も買ってみた。どういう人かよくしらなかったのだが、東大の理学部と法学部を卒業した後、東大大学院理学系研究科物理学専攻課程修了となっている。
『セレンディピティの時代』は講談社の雑誌「KING」に連載したエッセイをもとに構成されたもの。セレンディピティとは「偶然の幸運に出会う能力」のことらしい。
内容は茂木さんが普段ツィッターでつぶやいているようなことを、自己啓発本的にまとめたもの。オレは自己啓発本が大嫌いなので、茂木健一郎というブランドと古本でなかったら買ってないだろうな。表紙や中のイラストが怪しげなのは、自己啓発本的なイメージを中和させようという編集者と著者の衒いの表れだと思う。この表紙のおかげでオレも買ってみるか、という気になった。自己啓発本がよくベストセラーになるが、ああいうのを読むのは時間の無駄にしか思えないのだが・・・。
「 偶然の幸運に出会う能力「セレンディピティ」。セレンディピティこそが、人間が創造的になるために必要な一番の条件である。現代の脳科学は、そのような新しい考え方を提示しつつある。
創造性を発揮するためには、もちろん、努力は必要である。何もない暗闇を歩くような勇気も、もしかしたらいるかもしれない。しかし、何よりも大切なのは、偶然の幸運に巡り合うこと。そして、偶然の幸運に遭遇したら、それを間違いなく自分のものとしてつなぎとめておくこと。そのためには、ほんの少しの工夫と、ある種のコツをつかむことが必要となる。
セレンディピティを生かすために必要なのは、何よりも行動すること。ただ座して幸運を待っていても、いつまで経っても出逢える保証はない。最初は何を目的としても良いから、とにかく何らかのアクションを起こすことが大切である。
何かに出逢ったら、そのことに気づくこと。気づきのためには、ある程度の心の余裕がなくてはならない。当座の目標に夢中になってしまって、目標としていること以外には目が向かないようでは、セレンディピティをつかむことはできない。思いもかけぬ出会いをきちんと自分のものにできること。そのような柔軟な瞬発力が、セレンディピティのために必要である。
そして、出逢ったものに気づいたら、そのことを受け入れること。偶然出会ったものは、今までの自分の世界観を変えるものかもしれない。自分自身が変わらなければ、せっかくの遭遇を生かせないかもしれない。たとえ、変化することがどれほど勇気を必要とすることであっても、自分の内側に招き入れること。そのような受容のプロセスこそが、セレンディピティを完成させる。」
(『セレンディピティの時代』まえがき)
セレンディピティとは「恋愛」に似たものらしい。
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